タクシー運転手の給料はどんな仕組みで決まるのでしょうか?一般的にタクシー運転手の給料は「歩合制」で決まるといわれています。ただし歩合制は1つではありません。歩合制には「A型賃金」「B型賃金」「AB型賃金」の3つの賃金形態があります。今回は、タクシー運転手の給料の3つの歩合制の賃金形態について詳しく紹介します。
目次
【A型賃金】ノルマ+歩合給
タクシー運転手の給料の歩合制には「A型賃金」があります。では、A型賃金とはどんなものでしょうか?こちらでは歩合制の中のA型賃金について詳しく紹介します。
A型賃金とは「固定給+歩合給(低歩合率)+ボーナス+退職金」がセットになった歩合制の賃金形態です。A型賃金の特徴は、一般的な営業職の給料形態と同じであることです。ただし現在はほとんどのタクシー会社では採用されていません。
A型賃金のメリットは、固定給があるので極端に給料が下がることがないことです。しかし、ノルマがあることがデメリットです。ノルマを下回った場合には給料が減額される可能性があります。
また固定給である分、歩合率は低く設定されている場合があるので、頑張って売上をあげても給料には反映されにくい賃金形態です。
【B型賃金】完全歩合制
タクシー運転手の給料の歩合制には「B型賃金」があります。では、B型賃金とはどんなものでしょうか?こちらでは歩合制の中のB型賃金について詳しく紹介します。
B型賃金とは「完全歩合制(高歩合率)」の賃金形態のことです。特徴は、毎月の総売り上げに歩合率を掛けた分がその月の収入になります。完全歩合制の場合の掛率は50〜60%で、以前にタクシー会社で多く採用されていた賃金形態です。
B型賃金のメリットは、売り上げたら売り上げただけ稼ぎに直結することです。そのため稼ぎたい方にはおすすめの賃金形態です。ただし、売り上げが上がらなかった時には当然収入も下がることです。一言でいうと、ハイリスクハイリターンの賃金形態です。
大きく稼げる反面、リスクも大きく、稼げなかった時は驚くほど収入がありません。
【AB型賃金】A型とB型を合わせたバランス型
タクシー運転手の給料の歩合制には「AB型賃金」があります。では、AB型賃金とはどんなものでしょうか?こちらでは歩合制の中のAB型賃金について詳しく紹介します。
AB型賃金とは「固定給+歩合給(高歩合率)+ボーナス」の賃金形態です。特徴は、A型賃金とB型賃金のそれぞれの特徴を合わせ持つバランス型の賃金形態です。
簡単にいうと、A型賃金とB型賃金のいいとこどりをした賃金形態ということです。固定給と歩合給が設定されており、歩合率も50〜60%前後の高歩合率が設定されています。
そのため安定的でありながらも、大きく稼ぐことも可能です。AB型賃金は、現在多くのタクシー会社で採用されている賃金形態です。
メリットは、安定感があり、しかも売り上げがあがると大きく稼げることです。しかし、タクシー会社によってA型賃金に近い形態、B型賃金に近い形態をそれぞれ採用していることです。
そのため純粋な意味でのAB型賃金ではない可能性があります。
タクシー業界独自の賞与システムについて
タクシー業界には独自の賞与システムがあります。一体どんなシステムなのでしょうか?こちらではタクシー業界独自の賞与システムについて詳しく紹介します。
タクシー業界独自の賞与システムとは何か?
タクシー業界独自の賞与システムとは、AB型賃金に設定されている賞与システムのことです。AB型賃金に設定されている賞与システムとは、積立金(プール)型の賞与システムのことです。
積立金型の賞与システムの仕組みは、歩合給で稼いだ一部の収入がプールされ積立金を作り、年間2〜3回に分けて賞与として支給される仕組みです。
そのため売り上げた当月だけでなく、数カ月後に賞与としてお金をもらうことができます。
AB型賃金での歩合給の売り上げの内訳とは?
AB型賃金での歩合給の売り上げの内訳は、「歩合給の売り上げの45~50%が当月の給料として支給」「歩合給の売り上げの10%~15%が積立金になり賞与の原資となる」「歩合給の売り上げの40%がタクシー会社の取り分になる」となっています。
ただしAB型賃金での歩合給の歩合率、または歩合給の売り上げの内訳はタクシー会社によって異なります。歩合給の歩合率、歩合給の売り上げの内訳はタクシー会社に入社する前に詳しく確認をしましょう。
まとめ
今回は、タクシー運転手の給料の3つの歩合制の賃金形態について紹介しました。今回のポイントをまとめると、タクシー運転手の給料の3つの歩合制の賃金形態とは「A型賃金」「B型賃金」「AB型賃金」の3つの賃金形態のことです。それぞれ特徴があり、各タクシー会社によって採用されています。ただし現在は多くのタクシー会社では「AB型賃金」が採用されています。固定給があり、歩合給で大きく稼ぐことも可能だからです。